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大学共同利用機関法人自然科学研究機構年度計画(平成23年度)(5ページ) 分子研リポート2010 | 分子科学研究所

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9-12 大学共同利用機関法人自然科学研究機構年度計画(平成 23 年度)

(V I 以降を省略)

I. 研究機構の教育研究等の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置 1. 研究に関する目標を達成するための措置

(1)研究水準及び研究の成果等に関する目標を達成するための措置

①. 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(以下「本機構」という。)は,天文学,核融合科学,分子科学,基礎生物学,生理学 の各分野(以下「各分野」という。)における拠点的研究機関(以下「機関」という。)において,以下の各計画のように,国 際的に高い水準の学術研究を進める。

②. 岡崎統合バイオサイエンスセンターが中心となり,基礎生物学研究所,生理学研究所,分子科学研究所と連携を図りつつ,環 境分子の受容・応答機構,高次生命現象の機能解析,生命機能分子の探索等に関する研究を更に展開するとともに,神経回路 網形成,生命機能分子解析等に関する研究を行う。

③. 新分野創成センター ブレインサイエンス研究分野においては,国内の脳研究者コミュニティーにより,引き続き今後の我が 国の脳研究のあり方について討論する。特に,脳研究における新しい分野開拓について,若手を中心に将来計画を議論する。 また,平成22年度,日本学術会議に提案した「脳機能モデル動物研究センター」の実現に向け海外調査等を含め具体的検討を 図る。

. .新分野創成センター イメージングサイエンス研究分野においては,各機関の持つイメージングデータを活用した4次元イメー ジング化の研究を進める。また,限られた情報をもとにイメージを再構成する汎用性の高い技法の開発を進める。特に画像の 定量化法を適用し,「数理画像解析法」の確立を進め,新分野「画像科学」の創成に向けた研究者コミュニティーを結成し,研 究を開始する。

. .更に,.新分野創成センターに新たな研究分野を設置することについて検討する。  各分野の特記事項を以下に示す。

(国立天文台)

①. すばる望遠鏡を用いた初期宇宙や太陽系外惑星探査等の重点プログラム,野辺山宇宙電波観測所の 45m ミリ波望遠鏡と A S T E . 10m サブミリ波望遠鏡の連携による電波天文学研究,天文広域精測望遠鏡(V E R A )による高精度位置天文観測などを推進する。

②. 大学等との連携のもとに,理論天文学,光赤外天文学,電波天文学,太陽・天体プラズマの先端的研究を進めるとともに,独 創的開発研究を推進する。

③. すばる望遠鏡の次世代観測装置として,主焦点広視野カメラ H y per- S upri me- C am の製作と主焦点広視野分光器の検討を進め, それに対応する望遠鏡の改修を行う。波面補償光学を利用した次世代装置の検討を進める。

④. 建設候補地が米国ハワイ州マウナケア山に決まった次世代超大型光学赤外線望遠鏡計画 T M T (口径 30. m)に国際協力による 実現に向けた検討を行う。

⑤.岡山天体物理観測所に設置予定の京都大学新光学赤外線望遠鏡の技術開発を,京都大学,名古屋大学等と協力して行う。

⑥.宇宙航空研究開発機構と協力して太陽観測衛星「ひので」を運用し新たな成果を得るとともに,野辺山太陽電波観測所をはじめ, 他の太陽観測衛星・施設との共同研究を推進する。

⑦. スーパーコンピュータシステムを運用し,また,これを駆使したシミュレーション天文学を推進する。新規コンピュータシス テムの構成の検討を始める。

⑧. 国際協力事業として平成16年度に開始した,アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計の建設(以下「アルマ計画」という。)に おいて,受信機の一部を除き,すべての装置の製作を完了するとともに,一部のアンテナを用いた部分運用を引き続き行う。

⑨. 次期太陽観測衛星計画の検討をまとめ,機会を捉えて具体的なミッション提案を行うとともに,将来の位置天文観測衛星,太 陽系外惑星探査衛星,月惑星探査衛星等の実現に向けて検討・基礎技術開発を進める。

⑩.暦を決定する業務として暦象年表を発行するとともに,暦要項を公表する。

⑪.高精度時刻維持により協定世界時の決定へ寄与する。また,インターネットへの時刻基準提供サービスを行う。

(核融合科学研究所)

①. 大型ヘリカル実験装置(L H D )において,中性粒子ビーム垂直入射による加熱運転の最適化を進め,イオン温度の向上を軸と したプラズマの高性能化実験を遂行する。ダイバータによる粒子制御研究を進めるため,排気能力を持つ閉構造ダイバータを 段階的に整備する。プラズマ性能の拡大に加えて,精細な分布計測に基づく物理機構の解明等の学術研究を進める。

②.核融合プラズマ閉じ込めの物理機構解明,その体系化及びヘリカル型数値試験炉の構築を目指し,電磁流体力学(MHD )シミュ レーションコード,運動論的シミュレーションコード,及び統合輸送コード等の拡張・高精度化を進めるとともに,磁場閉じ 込めプラズマの3次元平衡,輸送,不安定性,非線形発展及び関連する物理特性に関するシミュレーション研究を行う。

③. 制御核融合の実現のための工学プロジェクトを推進し,原型炉の概念設計研究を推進する。そのためのブランケット及び超伝 導コイルシステムを含む炉工学基盤の構築を目指した実験研究を推進し,併せて,基礎となる学際研究の推進を図る。

(基礎生物学研究所)

①. 細胞内小器官の形成と機能に関わる分子機構の解析,細胞極性やシグナル伝達及び転写制御等に着目した発生・分化研究,幹 細胞の分化・維持機構の研究,体液イオン濃度センサーと血圧調節ホルモンの関係に関わる脳機能の解析,脳領野や神経系の 成り立ちと働きに関する研究,性決定・性分化機構の研究,複合適応形質進化の分子機構解明の基盤となるゲノム解読とトラ ンスクリプトーム解析等の生命現象の基本原理を明らかにするための基盤研究を行う。

②. モデル生物研究センター並びに生物機能解析センターの活動を充実させ,変異体リソースの拡充や遺伝子機能の制御のための 研究手法の開発,環境に対する適応機構の解明に向けた研究基盤の整備,次世代ゲノム研究を推進するための解析手法の改良, 光シート型顕微鏡(D S L M)等を用いた多様な生物試料のイメージング法の開発等を行う。

(生理学研究所)

①. 生体機能を担う分子の修飾メカニズム,生体恒常性維持の発達,分子・細胞メカニズム及び破綻による病態等に関する研究を 進める。

②.脳神経系における情報処理,記憶学習の分子・細胞的基盤及び病態への関わりに関する研究を行う。

③. 痛覚・視覚等の感覚・認知や四肢・眼球の運動制御等の脳内機構に関する研究,及び判断・感情や社会的行動等の神経科学的 基盤を明らかにする研究を進める。脳神経系障碍や神経疾患の病態と代償・回復メカニズムに関する研究を進める。

④. 分子・細胞から個体にいたる各レベルでの生体機能の可視化を進める。また,可視化のためのプローブ・ベクター作製等,技 術開発・改良を行う。また,各レベルのデータの統合に向けて連携研究を進める。

(2)

(分子科学研究所)

①. 理論・計算分子科学研究領域が中心となって,大規模量子化学計算の高速・精密化を進め,光機能性分子などの励起状態,擬 縮重状態などを明らかにするとともに,外場を考慮した非平衡電子物性やナノ構造体のダイナミクス,生体分子の構造・ダイ ナミクス,分子認識等に関する研究を行う。

②. 光分子科学研究領域が中心となって,特徴あるレーザー光源やコヒーレント放射光源の開発を推進するとともに,それらを用 いて分子ダイナミクスの解明と制御,局所電子状態解析,化学状態分析等に関する研究を行う。

③. 物質分子科学研究領域が中心となって,太陽電池・伝導体・半導体等の機能性有機化合物や分子性触媒・表面磁性新物質相な どの創成・開発,新規分子物性探索,新規分光法による分子物性・生体関連物質構造評価等に関する研究を行う。

④. 生命・錯体分子科学研究領域が中心となって,無機小分子の活性化反応,新規化学エネルギー変換反応,水中での高選択的有 機分子変換,生体内情報伝達系の構造機能相関,複合糖質が関与する生命分子科学等に関する研究を展開する。

(2)研究実施体制等の整備に関する目標を達成するための措置

①. 個々の研究者が応募できる研究推進経費の充実,及び研究進捗状況の審査を踏まえた若手研究者への経費の重点配分など,効 果的な経費の配分を行い,個人の自由な発想に基づく学術研究等を進展させる。

②. 大型研究プロジェクトに関しては,本中期目標・計画の達成に向け,研究者コミュニティーの議論も踏まえつつ,各機関内の 柔軟な研究連携を組織的に推進する。

③.新分野創成センター運営委員会の委員を拡充するなど組織運営を充実させる。

. . ブレインサイエンス研究分野で,研究者コミュニティーから若手研究者を登用した将来計画などを検討する組織を整備する。 また,サル類を中心とする研究センター設立について検討する組織や,自然現象のイメージング化の研究を推進する体制を充 実させる。

2 共同利用・共同研究に関する目標を達成するための措置

(1)共同利用・共同研究の内容・水準に関する目標を達成するための措置

①.引き続き各研究施設の高性能化・高機能化を図り,より国際的に高い水準の共同利用・共同研究を進める。

②.各機関において,その研究分野に応じた学術研究ネットワークの中核拠点としての共同利用・共同研究を実施する。

. . 国立天文台では,大型観測装置を共同利用に供するほか,電波 V L B I 分野に加え,光赤外分野において,大学間連携の枠組み 等により天文学研究ネットワークの中核拠点としての役割を果たす。

. . 核融合科学研究所では,一般共同研究の全てのカテゴリーにおいて双方向性を強化し,中核拠点として大学の研究活性化に資 する役割を強化する。また双方向型共同研究に参画している6センター間の連携を一層推進する。

. .分子科学研究所では,化学分野における先端的研究設備の充実を図り,それら設備の利用による共同研究を推進する。  各分野の特記事項を以下に示す。

(国立天文台)

①.すばる望遠鏡による国内外の共同利用,次世代装置の共同開発や次世代超大型望遠鏡に向けた国際連携を強化する。

②. アルマ望遠鏡の部分運用に対応して,アルマ東アジア地域センターの整備を継続し,サブミリ波天文学の東アジアの拠点とし て国際共同利用・共同研究を継続して進める。

③. 観測装置の共同開発,共同利用を進めるほか,観測施設や「ひので」,「かぐや」など衛星も含め,取得されたデータの共同利 用を推進し,その成果に関する情報を広く発信する。また,情報処理技術とデータ利用技術を天文学に融合したバーチャル天 文台の運用と,これを利用した研究を進める。

(核融合科学研究所)

①. L H D 実験への参加及び実験データ利用を促進するための方策を共同研究者コミュニティーと議論し,国内外との共同研究を引 き続き推進する。

②.理論・シミュレーションによる国内外共同研究を積極的に推進する。また,シンポジウム・講習会・報告会等の開催によるシミュ レーション科学の普及及び研究交流を進める。

③. 炉工学研究の研究拠点として,ブランケット・マグネット研究などを国内外の共同研究,特に双方向型共同研究を活用して推 進する。

④.核融合分野の研究拠点として「幅広いアプローチ」への研究協力等の国内外の各種事業と連携研究を大学と共に積極的に進める。

(基礎生物学研究所)

①.引き続き生物機能解析センター及びモデル生物研究センターにおける設備・人員の強化によって共同研究の利便性を図る。また, 基生研コンファレンス,生物学国際高等コンファレンス(OB C )などの国際コンファレンスや,欧州分子生物学研究所(E MB L ), 米国・プリンストン大学,ドイツ・マックス・プランク植物育種学研究所及びシンガポール・テマセク生命科学研究所との学 術交流を通して,国際共同研究の核として機能すべく拠点化を進める。

(生理学研究所)

①.分子から個体にいたる各レベルのイメージング技術を用いた共同利用研究を発展させ,データ解析手法の開発も行う。

②. 対人関係における脳機能等が測定可能な2台の同時計測用機能的磁気共鳴画像装置(f M R I)を共同利用に供し,共同研究を開 始する。

③.ナショナルバイオリソースプロジェクト(NB R P)の一環として,ニホンザルの安定した供給を進める。供給ニホンザルの一層 の高品質化を図り,諸検査結果等のデータベース化を進める。長期的安定供給のための体制整備を引き続き検討する。

④.計画共同研究として遺伝子改変ラット・マウスの作製と供給を行う。ラット遺伝子改変技術の開発を継続して行う。

(分子科学研究所)

①. 極端紫外光研究施設において,更なる高輝度化,トップアップ運転高精度化,顕微分光ビームラインの構築に向けて装置開発 を進める。更に,分子制御レーザー開発研究センターとの連携による新たなコヒーレント光源の開発を継続し,レーザー波形 整形器を応用したコヒーレントシンクロトロン光制御の実現を目指す。

②.計算科学研究センターにおいて,共同利用・共同研究を強化するためにスーパーコンピュータの更新を行う。

(2)共同利用・共同研究の実施体制等に関する目標を達成するための措置

①. 国立天文台では,各観測所・センターがユーザーズ・ミーティングを開催し共同利用研究者の意見を集約するほか,分野ごと の専門委員会(約半数が台外委員)による審議・助言を得て,観測所の運用や共同利用観測装置の性能・運用について改善を 図る。

(3)

②.核融合科学研究所では,一般共同研究のカテゴリーを研究組織の改組に対応させる。公募内容を見直し,研究者コミュニティー から要求の強かった計測器の貸出制度等を新たに盛り込み,共同研究を推進する。

③. 基礎生物学研究所では,生物機能解析センター及びモデル生物研究センターの運用を本格化し,共同利用・共同研究の拠点と しての体制を充実させる。特に,生物機能解析センターの効率的な運用やサポート体制の充実を図ることにより,研究者コミュ ニティーからの共同利用・共同研究の要請に応える。

④. 生理学研究所では,行動・代謝分子解析センター代謝生理解析室において計画共同研究を開始する。サバティカル制度等を利 用した長期滞在型の共同研究を推進する。

⑤. 分子科学研究所では,引き続き研究会及び協力研究の随時申請も受付け,研究者コミュニティーからの共同利用・共同研究の 要請に対して機動的に対応する。更に申請手続きの効率化など,改善可能性について検討する。

⑥. 国立天文台ハワイ観測所では,米国ハワイ州マウナケア山の他の観測所と観測時間の交換を行って,共同利用観測者に多様な 観測機会を提供する。また,アルマ東アジア地域センターでは,初期科学運用継続のため共同利用・共同研究の実施体制を引 き続き整備する。V E R Aと韓国の V L B I 観測網(K V N)との結合,中国,韓国との太陽系外惑星探索協力などを通して,東ア ジアを中心とした研究交流を推進する。

⑦.核融合科学研究所では,連携研究プロジェクトにより,国際的な共同利用・共同研究を総合的に促進する。

⑧. 基礎生物学研究所では,開催する各種国際コンファレンスを活用して,所内外の研究者に新規の国際共同研究を発足させるた めの協議の場を提供するとともに,共同研究実施例に基づいて実施上の問題点等を検討し,国際共同研究の拠点としての機能 充実を図る。

⑨. 生理学研究所では,日米科学技術協力事業 「 脳研究 」 分野の事業を継続し,研究交流の促進を図るとともに,研究成果発表を 更に積極的に行う。

⑩. 分子科学研究所では,独自の「分子研国際共同研究」を継続して実施する。アジア地域の分子科学分野での共同研究推進につ いて,検討と資金獲得の努力を継続する。また,分子科学に関する国際研究集会(岡崎コンファレンス)を開催する体制を維 持する。

⑪. 国立天文台では,大学連携型共同研究の枠組みにより,8大学4機関による国内 V L B I 観測網を駆使して電波天文学の研究を 進める。また,国立天文台と7大学が国内外の光学赤外線望遠鏡の連携観測により,光赤外天文学の研究を進める。

⑫. 核融合科学研究所では,双方向型共同研究において,前年度6大学に増えた参画附置研究センター間の連携を一層強化し,核 融合工学分野の拡充を図る。

⑬. 基礎生物学研究所では,低炭素社会実現に向けた植物研究推進のための基盤整備の一環として導入したゲノム大規模解析シス テム等を活用するための共同研究体制を整備する。

⑭. 生理学研究所では,脳科学の研究領域における戦略的プロジェクト等の研究成果が,広く研究者コミュニティーで利用できる ように,実験技術・研究リソース等の積極的な提供を図る。

⑮. 分子科学研究所では,機器センター及び分子スケールナノサイエンスセンターが協力して,先端的分光計測・構造機能物性評 価設備の効率的な運用と共同利用支援の一層の強化を図る。「大学連携研究設備ネットワークによる設備相互利用と共同研究の 促進」プロジェクトを引き続き実行し,分子科学領域における先端的研究設備の相互利用を一層進めるためのソフトウエアの 共有事業を推進する。

3 教育に関する目標を達成するための措置

(1)大学院への教育協力に関する目標を達成するための措置

①.引き続き高度な研究設備と国際的な研究環境を活かした研究を通じて,自然科学の広い視野と知識を備えた研究者を育成する。

②.総合研究大学院大学の教育に積極的に参加し,大学共同利用機関としての機能を生かした特色ある大学院教育を実施する。 . . 物理科学研究科の基盤機関である国立天文台,核融合科学研究所,分子科学研究所においては「組織的な大学院教育改革推進

プログラム」事業を推進し,e‐ ラーニングの整備に基づいた基礎教育の充実や複数の専攻の協力による共通講義の整備を進 める。

. . 生命科学研究科の基盤機関である基礎生物学研究所や生理学研究所においては,入学した大学院生に,指導体制を早期に周知 させるためのガイダンスを充実させ,研究科内の他専攻と協力して実施する合同セミナーを引き続き実施する他,専攻を超え た教育システムである 「 脳科学専攻間融合プログラム 」 を推進する。

③. 全国の国公私立大学より特別共同利用研究員を受け入れ,大学院教育に協力する。また,東京大学大学院,名古屋大学大学院 等との間で,単位取得互換制度を備えた教育連携を進める。

(2)人材養成に関する目標を達成するための措置

①. 優秀な若手研究者を,国内外を問わず公募して,博士研究員として受入れる。また,リサーチアシスタント(R A )制度を見直 すことで優れた若手研究者の養成を図る。

. .更に寄附金や基金なども活用し,研究発表の機会の提供等,若手研究者・学生支援の充実を図る。

②. 各機関において,総合研究大学院大学の事業「夏の体験入学」及び「アジア冬の学校」を実施するとともに,総合研究大学院 大学大学院生を対象とした「すばる望遠鏡観測実習」,「電波天文観測実習」(国立天文台),「核融合科学人材養成プログラム」(核 融合科学研究所),大学院生一般を対象とした電波天文,数値シミュレーションなどのスクール(国立天文台),国内研究者を 対象にした「ゲノムインフォマティックストレーニングコース」(基礎生物学研究所),「生理科学実験技術トレーニングコース」 及び「多次元共同脳科学推進センター.トレーニング&レクチャー」(生理学研究所),更には国際的に参加者を募集する「インター ナショナルプラクティカルコース」(基礎生物学研究所)等を実施し,大学院生を含む国内外の若手研究者の育成に取り組む。 4 その他の目標を達成するための措置

(1)社会との連携や社会貢献に関する目標を達成するための措置

①. ホームページやメーリングリスト,広報誌を活用して社会に向けた学術情報の発信を行う。また,一般公開や市民向け公開講 座を行い,自然科学における学術研究の重要性を直接的にかつ分かり易く社会・国民に訴える活動を展開する。

②.各機関において,出前授業やスーパーサイエンスハイスクール事業等の理科教育に協力するとともに,地域の特性を活かしつつ, 自治体,公民館や医師会等との協力による市民講座やセミナーの開催,理科・工作教室等の科学イベントの実施,クラブ活動 への協力,展示館の運営等を通じて科学の普及活動を実施する。

③. 学術成果を社会に還元するため,研究成果・知的財産等を創出する。. 民間等との共同研究や受託研究等を適切に受け入れ,そ の成果の中で可能なものについては特許出願及び権利活用を行う。また,特許収支を考慮した登録特許の管理を行う。

(2)国際化に関する目標を達成するための措置

①. 我が国の自然科学分野における国際的学術拠点として,機構長のリーダーシップの下,国際戦略本部を中心に,欧州分子生物 学研究所(E MB L )や米国・プリンストン大学等との国際的な共同研究を積極的に実施する。

. .また,国際戦略を見直すとともに,その具体的なアクションプランについて検討する。

(4)

②.各機関において,すばる国際研究集会(国立天文台),国際土岐コンファレンス(核融合科学研究所),基生研コンファレンス(基 礎生物学研究所),生理研国際シンポジウム(生理学研究所),岡崎コンファレンス(分子科学研究所)等の各機関主催の国際 シンポジウムを開催し,国際交流を進める。人事公募においては,ホームページに英語による研究者の採用情報を掲載し,海 外からの応募を可能とするとともに,機構で働く,もしくは機構を訪問する外国人研究者のために,就業規則等の英文化を計 画的に整備するための検討を進める。また,日独交流150周年にあたり,自然科学研究機構とハイデルベルグ大学を軸にした 日独ラウンドテーブル会議を開催する。

Ⅱ 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置 1 組織運営の改善に関する目標を達成するための措置

①. 機構長のリーダーシップの下,役員会や外部委員を含む経営協議会,教育研究評議会等を開催して,研究の促進に向けた不断 の点検を行い,必要な改善を行う。

②. 各機関の運営会議等において,研究計画や共同利用・共同研究の重要事項について,外部の学識経験者からの助言や意見を参 考に,各研究分野の特性を踏まえた業務の改善を実施して効率的な運営を進める。また,核融合科学研究所及び分子科学研究 所では,豊富な学識経験者を顧問に任命し,助言を受ける。

③. 機構長のリーダーシップの下,各機関が一体となって自然科学の新分野の創成を図るため,新分野創成センターの体制を充実 させるとともに,若手研究者による萌芽的な分野間協力形成の支援等を行う。

④. 研究教育職員の採用は原則として公募制により実施し,その人事選考は外部委員を含む運営会議で行い,透明性・公平性の確 保を図る。また,研究者の流動化による研究の活性化を図るため,分子科学研究所においては,内部昇格禁止を実施し,その 他の機関においては,各研究分野の特性を踏まえた任期制を実施する。

⑤. 技術職員,事務職員の専門的能力の向上を図るため,機構及び各機関主催の研修を計画的に実施しつつ,外部の研究発表会, 研修等へも積極的に参加させる。また,機構内部の研修については,研修内容の見直しを行う。更に,全国の大学・共同利用 機関等を対象とした技術研究会及び東海・北陸地区の技術研修を実施する。

⑥. 男女共同参画社会に適した環境整備を行うため,男女共同参画推進に向けた本期アクションプランを立案・作成する。特に, 研究教育職員の人事公募に女性研究者が応じやすくするための方策を講ずる。

2 事務等の効率化・合理化に関する目標を達成するための措置

①.機構全体として効率的な事務処理を推進するため,業務の見直しを行うとともに,事務職員人事の一元化を更に進める。

②. 事務処理に係る情報の共有化やシステム化を進めるため,機構横断的な情報化担当者連絡会を開催する。また,各機関の業務 実績を一元的に管理するシステムの構築を開始する。更に,情報の共有化やシステム化を推進するため,事務局に新しいグルー プウェアを導入する。

③.事務職員については,大学や研究機関等との人事交流を行うとともに,能力及び業績に関する人事評価を行う。

Ⅲ 財務内容の改善に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 外部研究資金,寄附金その他の自己収入の増加に関する目標を達成するための措置

 自己収入の増加を図るため,外部研究資金の募集等の情報を機構一体的に掲載するために開設した W eb ページを見直し,充実さ せる。

2 経費の抑制に関する目標を達成するための措置

①.「経済財政運営と構造改革に関する基本方針 2006」(平成18年7月7日閣議決定)に基づき,国家公務員に準じた人件費改革 に取り組み,人件費削減を行う。

②. 水道光熱費,消耗品費,通信運搬費などの人件費以外の経費について,経年及び月単位の変化の増減要因の分析結果に基づき, 節約方策の検討を行う。

3 資産の運用管理の改善に関する目標を達成するための措置

①. 固定資産の管理及び活用状況を点検するため各機関の使用責任者に加えて資産管理部署による使用状況の確認も実施する。ま た,所期の目的を達成し,活用されていないものに関しては,W eb ページへの掲載などの情報提供方策を充実し,有効活用を 図る。

②.「自然科学研究機構野辺山研修所」の整備を進める。

. . 国立天文台乗鞍コロナ観測所施設を転用して設置した「自然科学研究機構乗鞍観測所」の利用を促進するため,全国の大学等 に対して周知を図るとともに,施設の利用を希望するあらゆる研究分野の研究者を対象に,共同利用を開始する。また,平成 22年度末をもって閉所した生理学研究所伊根実験室施設について,機構本部に管理を移管して具体的な転用方策について引き 続き検討を行う。

Ⅳ 自己点検・評価及び当該状況に係る情報の提供に関する目標を達成するためにとるべき措置 1 評価の充実に関する目標を達成するための措置

①. 研究体制及び共同利用・共同研究体制について,国際的見地から各機関の特性に応じた自己点検及び外部評価等を実施し,そ の結果を広く公開するとともに,必要に応じて見直しを行う。

②.機構全体としての業務運営の改善に資するため,年度計画に基づく実績の検証を行うとともに,平成24年度に外部評価を実施 するための具体的な方策を講じる。

2 情報公開や情報発信等の推進に関する目標を達成するための措置

 機構の諸活動,財務内容や共同利用・共同研究の状況等を,シンポジウムの開催及び W eb ページの充実,報道発表の実施等により, 一般社会に対して積極的かつ分かりやすく発信する。

Ⅴ その他業務運営に関する重要目標を達成するためにとるべき措置 1 施設設備の整備・活用等に関する目標を達成するための措置

①. 世界的に激しい競争が展開されている脳研究を推進するため,生理学研究所実験研究棟の改修を行うなど,各機関において研 究の高度化に対応して緊急に研究環境を向上させる必要のある施設・設備等の整備を行う。

②.施設実態調査及び満足度調査を行うとともに,その結果に基づき重点的・計画的な整備並びに,施設の有効活用を推進する。

③.施設・設備の維持・保全計画に基づいた維持保全を行う。

(5)

2 安全管理に関する目標を達成するための措置

①.防火,防災マニュアルの役職員への周知を徹底するとともに,防災訓練等を実施する。

②.職員の過重労働に起因する労働災害の防止策について,各機関で設置する安全衛生委員会等で検討し,必要な対策を講じる。

③.機構の情報システムや重要な情報資産への不正アクセス等に対する十分なセキュリティ対策を行うとともに,情報セキュリティ セミナー等を開催して,セキュリティに関する啓発を行う。また,セキュリティに関する事例の機構内共有を促進する。 3 法令遵守に関する目標を達成するための措置

 法令違反,論文の捏造・改ざん・盗用,各種ハラスメント,研究費の不適切な執行等の行為を防止するため,各種講習会やセミナー 等を実施し,周知徹底を図る。

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